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沈める滝 三島由紀夫著 [本の紹介]

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2回読んだのに捨てられず、今回の旅行を機に3回目の読破をして捨てる心算でいました。

無理、無理、捨てるなんて無理!

列車の中で読みましたが溜息しか出ません。貴方も耽美の世界を堪能してください。

この本を知らずして、小説を語る無かれと云うくらい精巧に作られた作品。

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私は大の三島好きですが、三島を天才という人には共感しません。

三島は、多数の読者の中でも最も嬉しいのが自分の作品を一字一句覚えてくれている人だといっています。裏を返せば、それだけ作品は試行錯誤の末完成にまで漕ぎ着けたものであって「天才」(そんな人がいるとは思えません)がちょちょっと書いて出来た作品では無いということです。

読んでいて体が震える位綺麗でいて簡潔に書かれた表現が数多くあります。これらも考えて考えた挙句に納得して使った表現なのでしょう。


三島を天才という人は、この本人の苦悩と試行を無視しているような気がしてなりません。

神経をすり減らして素晴らしい世界を見せてくれた作者と、この作品には敬意を表さずにはいられません。

本の評価:満点

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余談。

三島がノーベル賞候補になったのは有名ですが文学的評価なら受けて当然です。遠藤周作も然り。大江健三郎が受賞したときには、正直「?」。
実はノーベル文学賞は文学作品の評価だけではなく、それ以外の活動や、作家の文学の思想が受賞決定の理由になっていたりします。まさかと思われる人は川端康成から調べてみてください。彼もまた作品以外の活動の面で「評価」されています。
こういうのを知ると、ノーベル文学賞って然程価値無いよな、と思ってしまう。

芥川賞や直木賞の作品。これらはまた別の視点から価値が薄れている気がする。
昔は、こういう名高い賞を受賞した作品は読まなければならないものと思っていたが、今はそんな考えは全く無い。兎に角技術的に未熟な作家が一発当てている感じがしてならない。実際一発屋はそういわれても仕方が無いだろう。彼ら(彼女ら)に言わせると名高い賞を受賞したことで萎縮してしまうのだそうだが。
基礎的な思想の土台と技術と国語力と、伝えたいメッセージを強く持っていない人間がこれからも選ばれるのなら賞の持つ価値もドンドン希薄化されても仕方が無い。

ただ、選考する人は文豪と呼ばれる人ばかりなので、好きな作家が一押しして惜しくも選考から漏れたような作品にはメッケモンがあると思われるので調べてみると良いかも。

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